吉野弘さんの詩「雪の日に」

詩人の吉野弘さんを敬愛する旅するソングライターの浜田省吾が、アルバム『CLUB SNOWBOUND』(1985年)に、「雪の日に」の全文を掲載すべく、吉野弘さんに手紙を書いた。すると、直筆の「わざわざご丁寧にありがとう」という旨の御礼の返信をもらい、感激したとのこと。浜田省吾の代表曲「悲しみは雪のように」は、吉野弘さんの詩「雪の日に」にインスパイアされて出来た曲。

雪の日に 詩集『消息』編(1957年)=オリジナル

――誠実でありたい。
そんなねがいを
どこから手にいれた。

それは すでに
欺くことでしかないのに。

それが突然わかってしまった雪の
かなしみの上に 新しい雪が ひたひたと
かさなっている。

雪は 一度 世界を包んでしまうと
そのあと 限りなく降りつづけねばならない。
純白をあとからあとからかさねてゆかないと
雪のよごれをかくすことが出来ないのだ。

誠実が 誠実を
どうしたら欺かないでいることが出来るか
それが もはや
誠実の手には負えなくなってしまったかのように
雪は今日も降っている。

雪の上に雪が
その上から雪が
たとえようのない重さで
ひたひたと かさねられてゆく。
かさなってゆく。

雪の日に 詩集『感傷旅行』編(1971年)=合唱曲用に書き改められた歌詞

雪がはげしく ふりつづける
雪の白さを こらえながら

欺きやすい 雪の白さ
誰もが信じる 雪の白さ
信じられている雪は せつない

どこに 純白な心など あろう
どこに 汚れぬ雪など あろう

雪がはげしく ふりつづける
うわべの白さで 輝きながら
うわべの白さを こらえながら

雪は 汚れぬものとして
いつまでも白いものとして
空の高みに生まれたのだ
その悲しみを どうふらそう

雪はひとたび ふりはじめると
あとからあとから ふりつづく
雪の汚れを かくすため

純白を 花びらのように かさねていく
あとからあとから かさねていって
雪の汚れを かくすのだ

雪がはげしく ふりつづける
雪はおのれを どうしたら
欺かないで生きられるだろう
それが もはや
みずからの手に負えなくなってしまったかのように
雪ははげしく ふりつづける

雪の上に 雪が
その上から 雪が
たとえようのない 重さで
音もなく かさなってゆく
かさねられてゆく
かさなってゆく かさねられてゆく

悲しみは雪のように

君は怒りの中で
子供の頃を生きてきたね
でも時には
誰かを許すことも 覚えて欲しい
by Shogo Hamada

LOVE SUGITO RADIO 2020-06-09 旅するソングライター浜田省吾について

LOVE SUGITO RADIOは、杉戸キリスト教会の「のまちゃん牧師」によるラジオです。杉戸町に関すること、聖書に関すること等について話しています。杉戸町と宮代町を愛するラジオです。32回目の配信。旅するソングライター浜田省吾について。新約聖書ピリピ人への手紙3章5−14節から、心のすべてを奪い去る愛について。

浜田省吾 Official YouTube Channel https://www.youtube.com/user/shogohamadaSMEJ

暗闇に支配されないように

暗闇に支配された人々によって、毎日のように悲惨な出来事が起こっている。

そして、多くの人たちの心が痛んでいる。

だから、浜田省吾さんの歌「光の糸」の歌詞をぜひ紹介したい。

「暗闇に支配されないように」という祈りと願いが込められた歌だから。

光の糸

作詞:浜田省吾
作曲:浜田省吾

早春の入り江に さざ波寄せる
茜色に染まった 雲間に沈む夕日
波打ち際 跳ねる子どもたちの 笑い声に包まれ
このかけがえのない 静かな世界を
守ることを 誓う 心に強く

命の炎を高くかざして 道を照らせ
命の炎が燃え尽きるまで 友よ共に

未来へ連なる 光の糸を紡いでいこう
暗闇に 支配されないように
つないだ小さな手の温もりを 闘う勇気に変えて
残されたわずかな 時間の中で
焦らないで 緩まないで 生きる

命の炎を高くかざして 道を照らせ
来る日も来る日も燃え尽きるまで 友よ共に

日は落ち黄昏の青に縁どられて
自転車こぐ子どもらの弾んだ声 
我が家への道をたどる
新しい歌 懐かしい歌 歌って

命の炎を高くかざして 道を照らせ
来る日も来る日も燃え尽きるまで 友よ共に

旅するソングライター浜田省吾について

旅するソングライター浜田省吾について

ON THE ROAD 2015-2016

Journey of a Songwriter

杉戸キリスト教会地図2016

旅するソングライター

浜田省吾のコンセプチュアル・ライブ映像が全国の映画館で上映されています。
私は昨日のレイトショーで観ました。

暗闇に支配されたくない人。
次世代に希望のバトンを受け渡したいと願っている人。
信教の自由を求めている人。
お金では買えない本当の愛を求めている人。
日本国憲法を大切にしたい人。
戦争に反対する人。
日本人として、日本とアジアと世界に貢献したい人。

ぜひ都合をつけて観てください。
2週間限定で2月22日までです。
ただ、一律2,500円ということで割引はききません。

旅するソングライター

http://hamasho-tabisuru.jp

J.BOY MIX

硬質な求道者の祈りと表現される浜田省吾の歌、自らをソングライターと表現する浜田省吾の色褪せない歌をどうぞ。

雪の日に 吉野弘詩集より

雪の日に 吉野弘詩集より

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雪がはげしく ふりつづける
雪の白さを こらえながら

欺きやすい 雪の白さ
誰もが信じる 雪の白さ
信じられている雪は せつない

どこに 純白な心など あろう
どこに 汚れぬ雪など あろう

雪がはげしく ふりつづける
うわべの白さで 輝きながら
うわべの白さを こらえながら

雪は 汚れぬものとして
いつまでも白いものとして
空の高みに生まれたのだ
その悲しみを どうふらそう

雪はひとたび ふりはじめると
あとからあとから ふりつづく
雪の汚れを かくすため

純白を 花びらのように かさねていって
あとからあとから かさねていって
雪の汚れを かくすのだ

雪がはげしく ふりつづける
雪はおのれを どうしたら
欺かないで生きられるだろう
それが もはや
みずからの手に負えなくなってしまったかのように
雪ははげしく ふりつづける

雪の上に 雪が
その上から 雪が
たとえようのない 重さで
音もなく かさなってゆく
かさねられてゆく
かさなってゆく かさねられてゆく