ご覧ください。私はちりや灰にすぎませんが October 29, 2025

「ご覧ください。私はちりや灰にすぎませんが」October 29, 2025

アブラハムは答えた。「ご覧ください。私はちりや灰にすぎませんが、あえて、わが主に申し上げます。もしかすると、五十人の正しい者に五人不足しているかもしれません。その五人のために、あなたは町のすべてを滅ぼされるのでしょうか。」主は言われた。「いや、滅ぼしはしない。もし、そこに四十五人を見つけたら。」彼は再び尋ねて言った。「もしかすると、そこに見つかるのは四十人かもしれません。」すると言われた。「そうはしない。その四十人のゆえに。」また彼は言った。「わが主よ。どうかお怒りにならないで、私に言わせてください。もしかすると、そこに見つかるのは三十人かもしれません。」すると言われた。「そうはしない。もし、そこに三十人を見つけたら。」彼は言った。「あえて、わが主に申し上げます。もしかすると、そこに見つかるのは二十人かもしれません。」すると言われた。「滅ぼしはしない。その二十人のゆえに。」また彼は言った。「わが主よ。どうかお怒りにならないで、もう一度だけ私に言わせてください。もしかすると、そこに見つかるのは十人かもしれません。」すると言われた。「滅ぼしはしない。その十人のゆえに。」主は、アブラハムと語り終えると、去って行かれた。アブラハムも自分の家へ帰って行った。創世記18章27ー33節

破れ口に立ち続けるアブラハムは、粘り強くとりなしの祈りを続けます。「もしかすると、五十人の正しい者に五人不足しているかもしれません。その五人のために、あなたは町のすべてを滅ぼされるのでしょうか。」とアブラハムが申し上げると、主は言われます。「いや、滅ぼしはしない。もし、そこに四十五人を見つけたら。」

五十人から四十五人、四十五人から四十人、四十人から三十人、三十人から二十人、二十人から十人。何としてもソドムが滅ぼされないように、アブラハムは粘りに粘って主にとりなし続けます。なぜアブラハムは、そこまで真剣に祈ることが出来たのでしょうか。なぜならソドムには、アブラムの甥のロトが住んでいたからです。

聖書で最初の戦争記録・天下分け目の塩の海 October 12, 2025

「聖書で最初の戦争記録・天下分け目の塩の海」October 12, 2025

さて、シンアルの王アムラフェル、エラサルの王アルヨク、エラムの王ケドルラオメル、ゴイムの王ティデアルの時代のことである。これらの王たちは、ソドムの王ベラ、ゴモラの王ビルシャ、アデマの王シンアブ、ツェボイムの王シェムエベル、ベラすなわちツォアルの王と戦った。この五人の王たちは、シディムの谷、すなわち塩の海に結集した。彼らは十二年間ケドルラオメルに仕えていたが、十三年目に背いたのである。そして十四年目に、ケドルラオメルと彼に味方する王たちがやって来て、アシュタロテ・カルナイムでレファイム人を、ハムでズジム人を、シャベ・キルヤタイムでエミム人を、セイルの山地でフリ人を打ち破り、荒野の近くのエル・パランまで進んだ。それから彼らは引き返して、エン・ミシュパテ、すなわちカデシュに至り、アマレク人の全土と、さらにハツェツォン・タマルに住んでいるアモリ人を打ち破った。そこで、ソドムの王、ゴモラの王、アデマの王、ツェボイムの王、ベラすなわちツォアルの王は出て来て、シディムの谷で戦う備えをし、エラムの王ケドルラオメル、ゴイムの王ティデアル、シンアルの王アムラフェル、エラサルの王アルヨクと対峙した。この四人の王と、先の五人の王とであった。シディムの谷には瀝青の穴が多くあり、ソドムの王とゴモラの王は逃げたとき、その穴に落ちた。そして、残りの王たちは山の方に逃げた。四人の王たちは、ソドムとゴモラのすべての財産とすべての食糧を奪って行った。また彼らは、アブラムの甥のロトとその財産も奪って行った。ロトはソドムに住んでいた。創世記14章1ー12節

世界史は戦争史と言えますが、創世記14章は、聖書で最初に登場する戦争記録です。東軍(メソポタミアの四皇)が、西軍(ソドム・ゴモラの五皇)とシディムの谷、すなわち塩の海(死海)で激突し、大合戦を繰り広げました。天下分け目の塩の海です。塩の海が血の海になったでしょう。

戦争の原因は、東の四皇に仕えていたソドム・ゴモラの五皇が、反旗を翻したことです。連立政権13年目のことでした。なぜこの戦争が記録されたのか。その理由は、ソドムに住んでいたアブラムの甥のロトが、この戦いに巻き込まれ、捕虜になったからです。

ロシアとウクライナ、イスラエルとハマス、今でも世界各地で戦争が続いています。「あなたの親戚の⚪︎⚪︎が戦争に巻き込まれて捕虜・人質となった」という悪い知らせを聞いた時、あなたならどうするでしょうか?