お互い所有するものが多すぎて October 10, 2025

「お互い所有するものが多すぎて」October 10, 2025

そこで、アブラムはエジプトを出て、ネゲブに上った。妻と、所有するすべてのものと、ロトも一緒であった。アブラムは家畜と銀と金を非常に豊かに持っていた。彼はネゲブからベテルまで旅を続けて、ベテルとアイの間にある、最初に天幕を張った場所まで来た。そこは、彼が以前に築いた祭壇の場所であった。アブラムはそこで主の御名を呼び求めた。アブラムと一緒に来たロトも、羊の群れや牛の群れ、天幕を所有していた。その地は、彼らが一緒に住むのに十分ではなかった。所有するものが多すぎて、一緒に住めなかったのである。そのため、争いが、アブラムの家畜の牧者たちと、ロトの家畜の牧者たちの間に起こった。そのころ、その地にはカナン人とペリジ人が住んでいた。アブラムはロトに言った。「私とあなたの間、また私の牧者たちとあなたの牧者たちの間に、争いがないようにしよう。私たちは親類同士なのだから。全地はあなたの前にあるではないか。私から別れて行ってくれないか。あなたが左なら、私は右に行こう。あなたが右なら、私は左に行こう。」ロトが目を上げてヨルダンの低地全体を見渡すと、主がソドムとゴモラを滅ぼされる前であったので、その地はツォアルに至るまで、主の園のように、またエジプトの地のように、どこもよく潤っていた。ロトは、自分のためにヨルダンの低地全体を選んだ。そしてロトは東へ移動した。こうして彼らは互いに別れた。アブラムはカナンの地に住んだ。一方、ロトは低地の町々に住み、ソドムに天幕を移した。創世記13章1ー12節

ただ主の恵みによって、妻サライと共にエジプトを後にしたアブラムは、家畜と銀と金を非常に豊かに持っていました。アブラムはベテルまで旅を続けて、ベテルとアイの間にある、最初に天幕を張った場所まで戻って来ました。彼が以前に築いた祭壇の場所です。信仰の原点に戻ったアブラムは、そこで主の御名を呼び求めました。

ロトもまた、多くの羊の群れや牛の群れ、天幕を所有するようになりました。お互い所有するものが多すぎて、一緒に住めなくなったアブラムは、ロトに提言します。「私とあなたの間、また私の牧者たちとあなたの牧者たちの間に、争いがないようにしよう。私たちは親類同士なのだから。全地はあなたの前にあるではないか。私から別れて行ってくれないか。あなたが左なら、私は右に行こう。あなたが右なら、私は左に行こう。」

ロトは、自分のためにヨルダンの低地全体を選び、東へ移動しました。さらにロトは低地の町々に住み、ついにソドムに天幕を移します。アブラムはカナンの地に別れて住みました。

齢を重ねる恵み September 29, 2025

「齢を重ねるエイジングの恵み」September 29, 2025

箱舟から出て来たノアの息子たちは、セム、ハム、ヤフェテであった。ハムはカナンの父である。この三人がノアの息子たちで、彼らから全世界の民が分かれ出た。さて、ノアは農夫となり、ぶどう畑を作り始めた。彼はぶどう酒を飲んで酔い、自分の天幕の中で裸になった。カナンの父ハムは、父の裸を見て、外にいた二人の兄弟に告げた。それで、セムとヤフェテは上着を取って、自分たち二人の肩に掛け、うしろ向きに歩いて行って、父の裸をおおった。彼らは顔を背け、父の裸は見なかった。ノアは酔いからさめ、末の息子が自分にしたことを知った。彼は言った。「カナンはのろわれよ。兄たちの、しもべのしもべとなるように。」また言った。「ほむべきかな、セムの神、主。カナンは彼らのしもべとなるように。神がヤフェテを広げ、彼がセムの天幕に住むようになれ。カナンは彼らのしもべとなるように。」ノアは大洪水の後、三百五十年生きた。ノアの全生涯は九百五十年であった。こうして彼は死んだ。 創世記9章18ー29節

齢を重ねること・エイジングは、様々な弱さや破れ口が生じるので、恵みとして受け止められることはほとんどないでしょう。けれども聖書は、齢を重ねる恵み、エイジングの恵みを語ります。

大洪水の後、ノアは農夫となり、ぶどう畑を作り始めました。収穫の時を迎えたノアは、ぶどう酒を飲んで酔っ払い、自分の天幕の中で裸になって寝て、子どもたちに醜態をさらします。セムとヤフェテは父の破れ口をおおいましたが、カナンの父ハムはそうしませんでした。

齢を重ねる恵み、それは、弱さや破れ口がおおわれる恵みです。新約聖書コリント人への手紙第二の12章9節に書かれている通りです。

しかし主は、「わたしの恵みはあなたに十分である。わたしの力は弱さのうちに完全に現れるからである」と言われました。ですから私は、キリストの力が私をおおうために、むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇りましょう。

なぜ神はノアを選ばれたのか September 21, 2025

「なぜ神はノアを選ばれたのか」September 21, 2025

これはノアの歴史である。ノアは正しい人で、彼の世代の中にあって全き人であった。ノアは神とともに歩んだ。ノアは三人の息子、セム、ハム、ヤフェテを生んだ。地は神の前に堕落し、地は暴虐で満ちていた。神が地をご覧になると、見よ、それは堕落していた。すべての肉なるものが、地上で自分の道を乱していたからである。神はノアに仰せられた。「すべての肉なるものの終わりが、わたしの前に来ようとしている。地は、彼らのゆえに、暴虐で満ちているからだ。見よ、わたしは彼らを地とともに滅ぼし去る。あなたは自分のために、ゴフェルの木で箱舟を造りなさい。箱舟に部屋を作り、内と外にタールを塗りなさい。それを次のようにして造りなさい。箱舟の長さは三百キュビト。幅は五十キュビト。高さは三十キュビト。箱舟に天窓を作り、上部から一キュビト以内に天窓を仕上げなさい。また、箱舟の戸口をその側面に設け、箱舟を一階と二階と三階に分けなさい。創世記6章9ー16節

ここで「なぜ神はノアを選ばれたのか」を考えましょう。ノアが正しい人だったから選ばれたのでしょうか?全き人だったからでしょうか?神とともに歩んだからでしょうか?そのように聖書が語っているように受け取れます。

しかし、聖書が語る神の選びは、恵みの選び、無条件の選びです。

「すなわち神は、世界の基が据えられる前から、この方にあって私たちを選び、御前に聖なる、傷のない者にしようとされたのです。神は、みこころの良しとするところにしたがって、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられました。(新約聖書エペソ人への手紙1章4−5節)」

世界の基が据えられる前からの選び。あらゆるものに先行する選び。聖書が語る神の選びは、恵みの選び、無条件の選びです。

神がノアを、生まれる前から無条件に選ばれていたので、ノアは神とともに歩む信仰へと導かれたのです。そして先行する恵みによって、ノアは不信仰や悪から守られ、正しく歩むことができたのです。大洪水の後、ノアはぶどう酒に酔い潰れ、裸で醜態をさらすことになります。ノアは、完璧には程遠い人でした。

「わがたましいよ 主をほめたたえよ」August 9, 2025

「わがたましいよ 主をほめたたえよ」August 9, 2025

詩篇103篇は、ダビデによる。
自分の魂に向かって、自分のすべてに向かって、
「主をほめたたえよ」、
「主が良くしてくださったことを何一つ忘れるな」、
と言い聞かせる祈り。
「主が良くしてくださったこと」を、一つ一つ数え上げる祈り。

わがたましいよ 主をほめたたえよ。
私のうちにあるすべてのものよ
聖なる御名をほめたたえよ。
わがたましいよ 主をほめたたえよ。
主が良くしてくださったことを何一つ忘れるな。
主は あなたのすべての咎を赦し
あなたのすべての病を癒やし
あなたのいのちを穴から贖われる。
主は あなたに恵みとあわれみの冠をかぶらせ
あなたの一生を 良いもので満ち足らせる。
あなたの若さは 鷲のように新しくなる。

主は 義とさばきを
すべての虐げられている人々のために行われる。
主は ご自分の道をモーセに
そのみわざをイスラエルの子らに知らされた方。
主は あわれみ深く 情け深い。
怒るのに遅く 恵み豊かである。
主は いつまでも争ってはおられない。
とこしえに 怒ってはおられない。
私たちの罪にしたがって
私たちを扱うことをせず
私たちの咎にしたがって
私たちに報いをされることもない。
天が地上はるかに高いように
御恵みは 主を恐れる者の上に大きい。
東が西から遠く離れているように
主は 私たちの背きの罪を私たちから遠く離される。
父がその子をあわれむように
主は ご自分を恐れる者をあわれまれる。
主は 私たちの成り立ちを知り
私たちが土のちりにすぎないことを
心に留めてくださる。

人 その一生は草のよう。
人は咲く。野の花のように。
風がそこを過ぎると それはもはやない。
その場所さえも それを知らない。
しかし 主の恵みは とこしえからとこしえまで
主を恐れる者の上にあり
主の義は その子らの子たちに及ぶ。
主の契約を守る者
主の戒めに心を留めて行う者に。

主は 天にご自分の王座を堅く立て
その王国は すべてを統べ治める。
主をほめたたえよ 主の御使いたちよ。
みことばの声に聞き従い
みことばを行う 力ある勇士たちよ。
主をほめたたえよ 主のすべての軍勢よ。
主のみこころを行い 主に仕える者たちよ。
主をほめたたえよ すべて造られたものたちよ。
主が治められるすべてのところで。
わがたましいよ 主をほめたたえよ。

「帰って来てください。私たちのところに」July 22, 2025

「帰って来てください。私たちのところに」July 22, 2025

詩篇85篇は、指揮者のために。
コラ人による。賛歌。

主よ あなたはご自分の地に恵みを施し
ヤコブを元どおりにされます。
あなたは 御民の咎を担い
すべての罪を おおってくださいます。 セラ
あなたは 激しい怒りをすべて収め
燃える御怒りから身を引かれます。

帰って来てください。私たちのところに。
私たちの救いの神。
私たちへの御怒りをやめてください。
あなたは とこしえに
私たちに対して怒られるのですか。
代々に至るまで
御怒りを引き延ばされるのですか。
あなたは 帰って来て
私たちを生かしてくださらないのですか。
あなたの民が あなたにあって喜ぶために。
主よ 私たちにお示しください。
あなたの恵みを。
私たちにお与えください。あなたの救いを。

聞かせてください。主である神の仰せを。
主は 御民に
主にある敬虔な人たちに 平和を告げられます。
彼らが再び愚かさに戻らないように。
確かに 御救いは主を恐れる者たちに近い。
それは 栄光が私たちの地にとどまるためです。
恵みとまことは ともに会い
義と平和は口づけします。
まことは地から生え出で
義は天から見下ろします。
主が 良いものを下さるので
私たちの大地は産物を産み出します。
義は 主の御前に先立って行き
主の足跡を道とします。

「信仰継承と霊的戦い」June 11, 2025

「信仰継承と霊的戦い」June 11, 2025

詩篇44篇には、信仰継承と霊的戦いが歌われている。
信仰共同体の中で、過去の記憶を次世代に語るなら、
恵みの記憶を共有した若者たちが真剣に祈り始める。

神よ 私たちはこの耳で聞きました。
先祖たちが語ってくれました。
あなたが彼らの時代 昔になさったみわざを。
あなたは 御手をもって異邦の民を追い払い
そこに先祖たちを植えられました。
もろもろの国民にわざわいを下し
そこに先祖たちを送り込まれました。
自分の剣によって 彼らは地を得たのではなく
自分の腕が 彼らを救ったのでもありません。
ただあなたの右の手 あなたの御腕
あなたの御顔の光が そうしたのです。
あなたが彼らを愛されたからです。

神よ あなたこそ私の王です。
ヤコブの勝利を命じてください。
あなたによって 私たちは敵を押し返し
御名によって 向かい立つ者どもを踏みつけます。
私の弓に 私は頼りません。
私の剣も 私を救いません。
しかし あなたは私たちを敵から救い
私たちを憎む者どもを辱められます。
神にあって 私たちはいつも誇ります。
あなたの御名を とこしえにほめたたえます。 セラ

それなのに あなたは
私たちを退け 卑しめられました。
あなたはもはや
私たちの軍勢とともに出陣なさいません。
あなたは私たちを敵から退かせ
私たちを憎む者どもは思うままに略奪しました。
あなたは私たちを 餌食となる羊のようにし
国々の間に散らされました。
ご自分の民を安く売り渡し
その代価で何の利益も得ませんでした。
あなたは私たちを 隣人のそしりの的とし
周りの者の嘲りとし 笑いぐさとされます。
私たちを国々の間で物笑いの種とし
もろもろの民の間で笑いものとされるのです。
私の前には絶えず辱めがあり
恥が私の顔をおおってしまいました。
それは そしる者とののしる者の声のゆえ
敵と 復讐する者のゆえでした。
これらすべてが私たちを襲いました。
しかし 私たちはあなたを忘れず
あなたの契約を無にしませんでした。
私たちの心はたじろがず
私たちの歩みはあなたの道からそれませんでした。
あなたは ジャッカルの住みかで私たちを砕き
死の陰で私たちをおおわれたのです。
もし 私たちが自分たちの神の御名を忘れ
ほかの神に向かって手を伸べ広げたなら
神はそれを探り出されないでしょうか。
神こそ 心の秘密を知っておられるからです。
あなたのために 私たちは休みなく殺され
屠られる羊と見なされています。

起きてください。
主よ なぜ眠っておられるのですか。
目を覚ましてください。
いつまでも拒まないでください。
なぜ 御顔を隠されるのですか。
私たちの苦しみと虐げをお忘れになるのですか。
私たちのたましいは ちりに伏し
私たちの腹は 地についています。
立ち上がって 私たちをお助けください。
御恵みのゆえに 私たちを贖い出してください。

詩篇119篇 ヘト March 11, 2025

「詩篇119篇 ヘト」March 11, 2025

今日は東日本大震災が起こった3月11日。
地に満ちている神の恵みを、
覚えることができますように。

詩篇119篇はヘブル語いろは歌。
57節から64節は
ヘト(ヘブル語アルファベット8文字目)の歌。
行頭にヘトで始まる単語が並ぶ。
キーワードは「恵み」、
キーフレーズは、
「主よ 地はあなたの恵みに満ちています。
あなたのおきてを私に教えてください。」

主は私への割り当てです。
私は あなたのみことばを守ると申し上げました。
私は心を尽くして あなたに乞い求めます。
みことばのとおりに 私をあわれんでください。
私は 自分の道を顧みて
あなたのさとしの方へ足の向きを変えました。
私はすぐ ためらわずに
あなたの仰せを守りました。
悪しき者の綱が私に巻き付いても
あなたのみおしえを 私は忘れませんでした。
真夜中に 私は起きてあなたに感謝します。
あなたの正しいさばきのゆえに。
私は あなたを恐れるすべての人
あなたの戒めを守る人たちの仲間です。
主よ 地はあなたの恵みに満ちています。
あなたのおきてを私に教えてください。

ヘブル語聖書詩篇119ヘト