アブラハムに隠しておくべきだろうか October 27, 2025

「アブラハムに隠しておくべきだろうか」October 27, 2025

その人たちは、そこから立ち上がって、ソドムの方を見下ろした。アブラハムは彼らを見送りに、彼らと一緒に行った。主はこう考えられた。「わたしは、自分がしようとしていることを、アブラハムに隠しておくべきだろうか。アブラハムは必ず、強く大いなる国民となり、地のすべての国民は彼によって祝福される。わたしがアブラハムを選び出したのは、彼がその子どもたちと後の家族に命じて、彼らが主の道を守り、正義と公正を行うようになるためであり、それによって、主がアブラハムについて約束したことを彼の上に成就するためだ。」主は言われた。「ソドムとゴモラの叫びは非常に大きく、彼らの罪はきわめて重い。わたしは下って行って、わたしに届いた叫びどおり、彼らが滅ぼし尽くされるべきかどうかを、見て確かめたい。」 創世記18章16ー21節

主の一行は立ち上がり、ソドムの方を見下ろしました。アブラハムは彼らを見送りに一緒に行きます。そのとき主はこう自問自答されました。「わたしは、自分がしようとしていることを、アブラハムに隠しておくべきだろうか。アブラハムは必ず、強く大いなる国民となり、地のすべての国民は彼によって祝福される。・・・」

そして主は、今しようとしていることをアブラハムに語られました。「ソドムとゴモラの叫びは非常に大きく、彼らの罪はきわめて重い。わたしは下って行って、わたしに届いた叫びどおり、彼らが滅ぼし尽くされるべきかどうかを、見て確かめたい。」

主はさばきをなさる時、特に最終的なさばきをなさり、滅ぼし尽くそうとされる時、前もって現場に赴き、慎重に現地視察をされます。見切り発車で誤爆などということが、あってはならないからです。誤爆で正しい人たちを滅ぼし尽くすなら、テロリストと同じになりますから。

アブラハムはひれ伏して、笑った October 23, 2025

「アブラハムはひれ伏して、笑った」October 23, 2025

2025-10-23

また神はアブラハムに仰せられた。「あなたの妻サライは、その名をサライと呼んではならない。その名はサラとなるからだ。わたしは彼女を祝福し、彼女によって必ずあなたに男の子を与える。わたしは彼女を祝福する。彼女は国々の母となり、もろもろの民の王たちが彼女から出てくる。」アブラハムはひれ伏して、笑った。そして心の中で言った。「百歳の者に子が生まれるだろうか。サラにしても、九十歳の女が子を産めるだろうか。」そして、アブラハムは神に言った。「どうか、イシュマエルが御前で生きますように。」創世記17章15ー18節

アブラムに新しい名前アブラハムが与えられたように、妻のサライにも新しい名前サラが与えられます。そして神は、「わたしは彼女を祝福し、彼女によって必ずあなたに男の子を与える。わたしは彼女を祝福する。彼女は国々の母となり、もろもろの民の王たちが彼女から出てくる。」と具体的に約束されました。

その時アブラハムはひれ伏して笑いました。作り笑いです。心の中では、以下のように言ったからです。「百歳の者に子が生まれるだろうか。サラにしても、九十歳の女が子を産めるだろうか。」この後に「無理無理、絶対無理!」という言葉が続きそうです。だから「どうか、イシュマエルが御前で生きますように。」という言葉をアブラハムは口にしたのです。

信仰の父アブラハムでさえ、約25年も待たされた結果、閉塞感に囚われ、もはや神の約束を信じることは不可能になっていたのです。しかし全能の神は、閉塞感という名の不信仰を突き破って約束を出来事にしてくださり、嘆きの日は終わりを告げます。

信仰の父としての風格 October 15, 2025

「信仰の父としての風格」October 15, 2025

ソドムの王はアブラムに言った。「人々は私に返し、財産はあなたが取ってください。」アブラムはソドムの王に言った。「私は、いと高き神、天と地を造られた方、主に誓う。糸一本、履き物のひも一本さえ、私はあなたの所有物から何一つ取らない。それは、『アブラムを富ませたのは、この私だ』とあなたが言わないようにするためだ。ただ、若い者たちが食べた物と、私と一緒に行動した人たちの取り分は別だ。アネルとエシュコルとマムレには、彼らの取り分を取らせるように。」創世記14章21ー24節

邪悪で、主に対して甚だしく罪深い者たちが住むソドムの王は、「人々は私に返し、財産はあなたが取ってください。」とアブラムを迎えました。アブラムはソドムの王に以下のように語ります。ソドムの王に対するアブラムの言葉に、信仰の父としての風格がにじみ出ています。

「私は、いと高き神、天と地を造られた方、主に誓う。糸一本、履き物のひも一本さえ、私はあなたの所有物から何一つ取らない。それは、『アブラムを富ませたのは、この私だ』とあなたが言わないようにするためだ。ただ、若い者たちが食べた物と、私と一緒に行動した人たちの取り分は別だ。アネルとエシュコルとマムレには、彼らの取り分を取らせるように。」

危機を機会に変える準備期間 October 13, 2025

「危機を機会に変える準備期間」October 13, 2025

一人の逃亡者が、ヘブル人アブラムのところに来て、そのことを告げた。アブラムは、アモリ人マムレの樫の木のところに住んでいた。マムレはエシュコルとアネルの兄弟で、彼らはアブラムと盟約を結んでいた。アブラムは、自分の親類の者が捕虜になったことを聞き、彼の家で生まれて訓練された者三百十八人を引き連れて、ダンまで追跡した。夜、アブラムとそのしもべたちは分かれて彼らを攻め、彼らを打ち破り、ダマスコの北にあるホバまで追跡した。そして、アブラムはすべての財産を取り戻し、親類のロトとその財産、それに女たちやほかの人々も取り戻した。創世記14章13ー16節

戦場から逃れて来た者から、「あなたの親戚のロトが戦争に巻き込まれて捕虜となった」という知らせを聞いた時、ヘブル人アブラムは立ち上がります。彼の家で生まれて訓練された者三百十八人を引き連れて、ダンまで追跡しました。

そして暗くなった夜、アブラムとそのしもべたちは分かれて奇襲し、彼らを打ち破ります。その結果、アブラムはすべての財産を取り戻し、親類のロトとその財産、それに女たちやほかの人々も取り戻すことができました。

人を恐れて自己保身に走っていたアブラムが、神を恐れて人を恐れない新しいアブラムに変えられました。日々主のための祭壇を築き、主とともに歩む日常生活が、危機を機会に変える準備期間となったのです。

父の息子 October 6, 2025

「父の息子」October 6, 2025

主はアブラムに言われた。「あなたは、あなたの土地、あなたの親族、あなたの父の家を離れて、わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとする。あなたは祝福となりなさい。わたしは、あなたを祝福する者を祝福し、あなたを呪う者をのろう。地のすべての部族は、あなたによって祝福される。」アブラムは、主が告げられたとおりに出て行った。ロトも彼と一緒であった。ハランを出たとき、アブラムは七十五歳であった。創世記12章1ー4節

父のテラがハランで死んだ後、主は、息子アブラムを新しい旅立ちへと招きます。アブラムを全世界の祝福の基とし、アブラム(イスラエル)を通して全世界のすべての民族を祝福するという壮大な神のビジョンが語られ、アブラムは、主が告げられたとおりに出発します。アブラムが七十五歳の時でした。

神はあなたにも語っておられます。「あなたは、住み慣れた父の家を離れ、わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとする。あなたは祝福となりなさい。わたしは、あなたを祝福する者を祝福し、あなたを呪う者をのろう。地のすべての部族は、あなたによって祝福される。」

地が分けられたペレグの時代 October 2, 2025

「地が分けられたペレグの時代」October 2, 2025

2025-10-02

セムにも子が生まれた。セムはエベルのすべての子孫の先祖であり、ヤフェテの兄であった。セムの子らはエラム、アッシュル、アルパクシャデ、ルデ、アラム。アラムの子らはウツ、フル、ゲテル、マシュ。アルパクシャデはシェラフを生み、シェラフはエベルを生んだ。エベルには二人の息子が生まれ、一人の名はペレグであった。その時代に地が分けられたからである。彼の兄弟の名はヨクタンであった。ヨクタンが生んだのは、アルモダデ、シェレフ、ハツァルマベテ、エラフ、ハドラム、ウザル、ディクラ、オバル、アビマエル、シェバ、オフィル、ハビラ、ヨバブ。これらはみな、ヨクタンの子であった。彼らが住んだ地は、メシャからセファルに及ぶ東の高原地帯であった。以上が、その氏族、その言語、その地、国民ごとの、セムの子孫である。以上が、それぞれの家系による、国民ごとの、ノアの子孫の諸氏族である。大洪水の後、彼らからもろもろの国民が地上に分かれ出たのである。 創世記10章21ー32節

神はノアの息子たちからセムを選んで、セムの子孫を東の高原地帯に住まわせていました。他の兄弟たちによる悪影響を避けるためです。ところが、ペレグの時代に地が分けられたと記録されています。ペレグの名前は、分けられた(パラグ)から付けられています。

ペレグの時代、彼らはバベルの塔が建設されるシンアル平野に、神に反逆するニムロデ王国の都市文明に憧れ、東の高原からバベルに通い、塔の近くに身を寄せました。地方の教会で育てられたクリスチャン青年たちが、スカイツリーがそびえる東京メトロ、関東平野に憧れて上京するように。次章に記されるバベルの塔の出来事は、セムたちをもう一度分離させ、聖別するための荒治療でした。

ポスト大洪水・大洪水以後 September 26, 2025

「ポスト大洪水・大洪水以後」September 26, 2025

六百一年目の第一の月の一日に、水は地の上から干上がった。ノアが箱舟の覆いを取り払って眺めると、見よ、地の面は乾いていた。第二の月の二十七日には、地はすっかり乾いた。神はノアに告げられた。「あなたは、妻と、息子たちと、息子たちの妻たちとともに箱舟から出なさい。すべての肉なるもののうち、あなたとともにいる生き物すべて、鳥、家畜、地の上を這うすべてのものが、あなたとともに出るようにしなさい。それらが地に群がり、地の上で生み、そして増えるようにしなさい。」そこでノアは、息子たち、彼の妻、息子たちの妻たちとともに外に出た。すべての獣、すべての這うもの、すべての鳥、すべて地の上を動くものも、種類ごとに箱舟から出て来た。ノアは主のために祭壇を築き、すべてのきよい家畜から、また、すべてのきよい鳥からいくつかを取って、祭壇の上で全焼のささげ物を献げた。主は、その芳ばしい香りをかがれた。そして、心の中で主はこう言われた。「わたしは、決して再び人のゆえに、大地にのろいをもたらしはしない。人の心が思い図ることは、幼いときから悪であるからだ。わたしは、再び、わたしがしたように、生き物すべてを打ち滅ぼすことは決してしない。この地が続くかぎり、種蒔きと刈り入れ、寒さと暑さ、夏と冬、昼と夜がやむことはない。」創世記8章13−22節

ノアの箱舟は、一年近く続いた大洪水を無事に生き残りました。生き残って箱舟から出て来た人類は、ノアと、妻と、3人の息子たち(セム、ハム、ヤペテ)と息子たちの妻たち、計8名でした。彼らがポスト大洪水における人類の祖先となりました。鳥、家畜、地の上を這うすべてのものも箱舟から出て、新たな時代を生きていきます。

生き残ることができたノアが、ポスト大洪水に最初にしたこと。それは主なる神を礼拝することでした。ノアは主のために祭壇を築き、祭壇の上で全焼のささげ物を献げ、主なる神を礼拝しました。主はノアが献げた礼拝を喜んでくださり、再び生き物すべてを打ち滅ぼすことは決してしないと誓われました。