「聖書で最初の戦争記録・天下分け目の塩の海」October 12, 2025
さて、シンアルの王アムラフェル、エラサルの王アルヨク、エラムの王ケドルラオメル、ゴイムの王ティデアルの時代のことである。これらの王たちは、ソドムの王ベラ、ゴモラの王ビルシャ、アデマの王シンアブ、ツェボイムの王シェムエベル、ベラすなわちツォアルの王と戦った。この五人の王たちは、シディムの谷、すなわち塩の海に結集した。彼らは十二年間ケドルラオメルに仕えていたが、十三年目に背いたのである。そして十四年目に、ケドルラオメルと彼に味方する王たちがやって来て、アシュタロテ・カルナイムでレファイム人を、ハムでズジム人を、シャベ・キルヤタイムでエミム人を、セイルの山地でフリ人を打ち破り、荒野の近くのエル・パランまで進んだ。それから彼らは引き返して、エン・ミシュパテ、すなわちカデシュに至り、アマレク人の全土と、さらにハツェツォン・タマルに住んでいるアモリ人を打ち破った。そこで、ソドムの王、ゴモラの王、アデマの王、ツェボイムの王、ベラすなわちツォアルの王は出て来て、シディムの谷で戦う備えをし、エラムの王ケドルラオメル、ゴイムの王ティデアル、シンアルの王アムラフェル、エラサルの王アルヨクと対峙した。この四人の王と、先の五人の王とであった。シディムの谷には瀝青の穴が多くあり、ソドムの王とゴモラの王は逃げたとき、その穴に落ちた。そして、残りの王たちは山の方に逃げた。四人の王たちは、ソドムとゴモラのすべての財産とすべての食糧を奪って行った。また彼らは、アブラムの甥のロトとその財産も奪って行った。ロトはソドムに住んでいた。創世記14章1ー12節
世界史は戦争史と言えますが、創世記14章は、聖書で最初に登場する戦争記録です。東軍(メソポタミアの四皇)が、西軍(ソドム・ゴモラの五皇)とシディムの谷、すなわち塩の海(死海)で激突し、大合戦を繰り広げました。天下分け目の塩の海です。塩の海が血の海になったでしょう。
戦争の原因は、東の四皇に仕えていたソドム・ゴモラの五皇が、反旗を翻したことです。連立政権13年目のことでした。なぜこの戦争が記録されたのか。その理由は、ソドムに住んでいたアブラムの甥のロトが、この戦いに巻き込まれ、捕虜になったからです。
ロシアとウクライナ、イスラエルとハマス、今でも世界各地で戦争が続いています。「あなたの親戚の⚪︎⚪︎が戦争に巻き込まれて捕虜・人質となった」という悪い知らせを聞いた時、あなたならどうするでしょうか?