初めまして。杉戸キリスト教会の牧師をしている野町真理と申します。メールでの質問をありがとうございました。
以下、私なりにお返事を書かせていただきます。あなた様の上に、祝福がありますようにと祈りつつ。
Q1、全知全能で人間を愛してゐるゴツドが本当に存在するのなら、何故この世に悪や不可抗力による事故、天災などが存在するのですか?
杉戸キリスト教会でも今年、一人の素晴らしい教会員が自転車で通勤途中、スピードを出して交差点に突っ込んで来た車に跳ね飛ばされ、頭を強く打ち、救急車で搬送され、集中治療室から出ることなく天に帰っていかれました。
このように人生には、「なぜですか?」と問わざるを得ない事故や災いが多くあります。
しかし、全知全能で人間を愛しておられるゴットは、私たち人間が苦しむ時、そこに共におられます。
そしてゴットは、あらゆる苦しみや痛みを、私たちと共に味わっておられます。ゴットがインマヌエル(神我らと共にの意)と呼ばれる理由がそこにあります。
日本では、北森嘉蔵師が「神の痛みの神学」という本を書いています。そしてドイツでは、ヘルムート・ティーリケが「主の祈りー世界を包む祈り」という本を書いています。
まずゴットご自分があらゆる患難、苦難、災い(多くの場合、天災というよりは人災でしょう)を味わわれ、それが本当に人間に益になるかどうかを吟味なさいます。そして、苦しいけれども人間の益になるということであるならば、その苦しみが私たちに降りかかるのをお許しになられます。「患難汝を玉にす」だからです。
Q2、ゴツドが全能なら、さつさと悪魔を滅ぼすか元の天使に戻せば良いではありませんか。
実は私たち人間は、現在非常に悪魔的な存在です。ですからゴットがさっさと悪魔を滅ぼすならば、私たちもまた、速やかに滅ぼされてしまうでしょう。悪(EVIL)というのは、生かすこと(LIVE)の反対です。悪とは命を奪い取ること、すなわち殺すことです。
言葉において、態度において、行為において、日々私たちは隣人から元気や命を奪い取り、人を殺すことの多い悪魔的な存在ではないでしょうか。さらに私たちは、神を神とせず、己を神とし、死んでからも己を拝ませようと躍起になっている悪魔的な存在です。
堕天使を元の天使に戻す。・・・そうですね。神は悪魔を元に戻すかわりに、堕天使のように堕落した私ども人間を、ご自分の命をかけて新しい人間に再創造することを始めておられます。
Q3、私はゴツドも悪魔も存在しないと考へます。仮に存在するとしても、ゴツドは全能ではない、更に譲つて全能だとしても人間の運命には関心が無いのだと思ひます。
私はゴットの存在も悪魔の存在も覚えています。悪魔は人間に比べたら吠え猛る獅子のようでありますが、全能のゴットに比べたら、悪魔は赤子のようです。ヨブ記に記されている通り、悪魔はゴットの許可がなければ、何もすることができない無力な存在です。
Q4、イエスは古代ユダヤの偉大なラビであり、それ以上でもそれ以下でもありません。
ナザレのイエスは、地上で最も偉大なラビであり、人となられた生けるゴット御自身、救い主、キリストであられます。
Q5、我が日本国にキリスト教は永遠に根付かないし、その必要も無いと考へます。
私もそう思っていました。しかしゴットとの出会いが私の人生を変えました。アジアの片隅で起こったキリスト教は、やがてローマ帝国に根付き、ヨーロッパに根付き、アメリカに根付き、そして今はアジアに根付きつつあります。特に中国では、億単位の人たちがキリスト教に帰依しています。おそらくアメリカに変わって、世界の金融の中心になるのは、アジアでしょう。
さらに、やがてキリスト教は地球を一周してエルサレム、つまりユダヤ人たちに根付くでしょう。
今日本がキリスト教に対して鎖国すれば、アジアからも世界からも取り残され、ゴットの豊かな祝福を受け損なうことになるでしょう。
在主
杉戸キリスト教会牧師 野町真理
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