徒然映画放浪記?

THE LORD OF THE RINGS

 私が『THE LORD OF THE RINGS(指輪物語)』の魅力を最初に知ったのは、映画館で第二部「二つの塔」を見た時です。ほとんど絶望と思える状況、望み得ない中で、決してあきらめることなく悪に立ち向かい続け、邪悪な指輪を葬り去るための旅を続けていく「旅の仲間たち」の姿に、深い感動と励ましを覚えました。

 それで、洋書の第一部「THE FELLOWSHIP OF THE RING」を購入し、英語で読破することを試みましたが、意味のわからない単語が続出し、なおかつ壮大なスケールのファンタジーアドベンチャーである故に、想像力もなかなか追いつかず、現在読破中です。

 それでまず、古本屋で評論社文庫の日本語訳第一部を手に入れ、読み終えました。一人で使命を果たそうと決意したフロドを追いかけて、泳げないのに水の中に入っていくサムの姿に、うるうる状態となってしまいました。「今まいりますだよ、フロドの旦那!まいりますだよ!」…。いのちがけの旅にこれ以上サムをむりやり道連れにするわけにはいかないフロド。でもそんなフロドに、自分から喜んでついて来てくれるサムを覚えて、フロドはどんなにうれしかったことでしょうか!

 それから、第二部は映画で見たということで、第三部を買って読み終えました。でもどうやら映画では第二部の最後の部分は第三部に収められているようで、少しギャップがありました。ということで、結局日本語訳の第二部も購入することになりました。

 さらに、第三部「王の帰還」を映画館に見に行くことが出来ました。本当に感動して、実は2回も見に行ってしまいました。

 メル・ギブソンのパッション?The PASSION of the Christは、ヨハネ福音書の受難のテキストに基づいて、ストレートにイエス・キリストを紹介していて本当に素晴らしい映画です(これも2回見に行ってしまいました)。「ロード・オブ・ザ・リング」は、創世記から始まって黙示録へと続く、聖書全体のメッセージを紹介している良い映画だと私は実感しています。

 この世はますます暗くなり、世の終わりへと向かっています。けれどもそのような中で、闇の中に光り輝く光としての主イエス・キリストを覚えながら、この映画を見るなら、この時代に生かされている意味と使命を、あなたもきっと見つけることが出来るでしょう。

All we have to decide is what to do with the time that is given to us.「それより今自分が何をすべきか考えることだ。」

I wish the Ring had never come to me. I wish none of this had happend.⇒So do all who live to see such times. But that is not for them to decide.All we have to decide is what to do with the time that is given to us.There are other forces at work in this world, Frodo, besides the will of evil. …      「僕が指輪をもらわなければ…。こんな旅にも出ず…。⇒つらい目に遭うと皆そう思うがどうにもならん。それより今自分が何をすべきか考えることだ。…」(日本語訳字幕)

 上記の台詞は、第一部「旅の仲間」のモリヤ坑道のシーンで、フロドとガンダルフが語る言葉です。指輪のおかげで大変な目にあっているフロドは、この指輪が自分の手元に来なければよかったのにと心の底から願いました。その時、ガンダルフがフロドを励ますために語った言葉がこれです。厳しい現実の中で、共に歩みつつ最善をなしたもう神を信じ、なおかつ今自分がなすべきことを考えて歩み続けることの大切さを覚えさせられました。このガンダルフの言葉は、第一部の最後に、フロドが一人で指輪を捨てる旅を続ける決断をする時にも繰り返されます。

There is always hope.「望みは常にある。」(日本語訳字幕)

 上記の言葉は、第二部「二つの塔」のヘルム峡谷での戦いを前にしたアラゴルンの台詞です(ハレスという少年に対して)が、『希望は失望に終わらない(新約聖書・ローマ人への手紙5章5節)』という聖書のことばに通じるものがあります。

That there's some good in this world, Mr. Frodo. And it's worth fighting for.

「この世には、命を懸けて戦うに足る、尊いものがあるんです。」(二つの塔 サムワイズ・ギャムジーの言葉の日本語訳字幕)

 指輪物語は、中つ国の主権、力、暗やみの世界の支配者たち、また、邪悪な指輪に捕えられ、心奪われた者達に対する戦いです。それは、以下のように聖書が語っているキリスト者の戦いと似ているように私は思います。

『私たちの格闘は血肉に対するものではなく、主権、力、この暗やみの世界の支配者たち、また、天にいるもろもろの悪霊に対するものです。…新約聖書 エペソ人への手紙6章12節』

(野町)


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