カール・ヒルティの病気に関する言葉

川の氾濫が土を掘って田畑を耕すように、病気はすべての人の心を掘って耕してくれる。病気を正しく理解してこれに堪える人は、より深く、より強く、より大きくなる。

病気は今日、多くの忙しすぎる人々に必要な休暇、完全なる安息、過去と未来に対する静観、真の人生の正しき認識、善き思想の数々など、健康を保持している場合には見失われていた人生の宝を与えてくれる。

病気は、より高い人生の階段を登ってゆく通路に過ぎない。

健康はそれ自身一つの宝ではあろうが、時として健康でなくても非常に幸福でありうる。

これまでに激しい苦悩も味わわず、自我の大きな劣敗を経験しなかった、いわゆる打ち砕かれたことのない人間は、何の役にも立たない。

眠れぬ夜こそ、神が与え給もうた貴重な時間である。