日本同盟基督教団・豊橋ホサナキリスト教会 伝道師 野町真理
チャイナ・インランド・ミッションを創設したハドソン・テーラーは、超教派の協力で宣教師を派遣し、全教派一致して伝道に当たるべきことを主張した。 フレデリック・フランソンはハドソン・テーラーに感化を受けて、『同盟宣教団(アライアンス・ミッション)』を創設した。フランソンは教派の合同に尽力し、世界のキリスト教未開拓地域に超教派的な協力によって宣教師を派遣するための教団を創設したのである。 この経緯を覚える時、私共日本同盟基督教団も、国内外において、世界宣教を現実のものとするために、教団教派を超えた宣教協力を主導する教団として歩むべきことを覚えさせられた。
この素晴らしいフランソンスピリットを持った宣教師たちが、すべてを捨てて、命がけで田舎伝道をして下さった。その結果、飛騨美濃の地にも主の教会が、命がけで主に従おうとするキリスト者たちが産み出されていった。
しかしフランソンスピリットが、時局伝道の名の下に、大東亜戦争を銃後で支える報国の精神と渾然一体となっていた歴史。時代に埋没し、自ら進んで天皇の大使となって報国した歴史がある。
戦時下、私共日本同盟基督教団は日本基督教団の第八部に所属していた。戦後を迎えた私たちは、天皇制国家に膝を屈め、戦争に協力したことについて反省しなかったばかりか、もっと熱心に天皇に仕えなかったことを懺悔した。あらゆる戦争責任の中で、教会に固有な神に対する直接的な偶像礼拝の罪を犯したこと、偶像崇拝をアジア諸国の同朋に対して強要したことについての懺悔はなかった。教会の神律性の欠如が、このような罪を犯した原因であると私は考える。
私共日本同盟基督教団は、人間的繋がりと経済的理由からこのような教団を離脱し、同じ体質のまま再出発した。けじめは宣教100周年記念宣言、そして横浜宣言まで待たなければならない。
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野町 真理